シングルアーム試験とは何ですか?
臨床試験では、被験者の方を複数の群に分けて比較する群間比較試験の認知度が高いのではないでしょうか?他方、対象群のない試験品だけの単一群で実施する試験をシングルアーム(single arm)試験と言います。
シングルアーム試験では、期待される効果に一定の閾値を設定して、閾値を超えることを証明するような試験デザインで運用されます。
代表的なものでは、抗がん剤のなどの評価試験で用いられる手法です。群間比較ではなく、個々の症例で奏効率と言われる改善したか、状態維持か?進行しているか?という状態変化に着目した評価がなされます。主なものは以下の4パターンです。
完全奏功(CR:Complete Response):腫瘍が完全に消失した状態
部分奏功(PR:Partial Response):腫瘍の大きさの和が30%以上減少
安定状態(SD:Stable Disease):腫瘍の大きさが変化しない状態
進行状態(PD:Progressive Disease):腫瘍の大きさ増加もしくは新病変が出現
食品の臨床試験でも他者との一律の比較が難しい痛みや耳鳴りなどの試験で用いられることがあります。
食品の臨床試験(ヒト試験)のご相談は免疫分析研究センターへ