よくある質問

コホート研究とは何ですか?

コホートは、群れや集団を意味する用語です。
コホート研究(cohort study)とは、観察研究の一つであり、疫学研究分野の研究手法です。コホート研究は、疾病の罹患や死亡まで長期間の追跡を行う研究もあるため、特定保健用食品や食品の機能性表示用に実施される臨床試験よりも結果が出るまでの期間の長い研究が多いのではないでしょうか。
例えば、食品の試験業界で有名な研究としては、あるメーカーのヨーグルトを摂取した方がインフルエンザ罹患率が低かったというものがあります。
その他、大規模な研究としては、特定地域の食習慣による影響から何らかの疾病発生や死亡率を把握する目的で行われている研究もあります。「〇〇の食事を摂る地域の方は健康寿命が長い」というような情報の裏付けとして、このような研究成果が用いられることがあります。世界的に有名な日本で行われたコホート研究としては、喫煙や食習慣などの生活習慣と生活習慣病罹患について調査された内容があります。

前向きコホート研究は、結果に関連付けられるであろう要因から特定の疾病発生までを時間の流れに沿って追跡する手法です。後ろ向きコホート研究は、診療記録などの現存する情報を元に過去にさかのぼって情報を探していく研究手法です。
膨大な研究期間と費用がかかり珍しい疾患には適さないというデメリットがある一方、複数の要因の影響を同時に確認できることや累計罹患率を推察できるというメリットもあります。

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