よくある質問

クロスオーバー比較試験とは何ですか?

クロスオーバー比較試験(クロスオーバー法)とは、同一被験者に間にウォッシュアウト期間を挟んで前後した飲用時期に、異なった対象物あるいは用量を飲用してもらい、有効性や安全性を比較・検討する試験です。
食品試験の場合には、代謝や整腸の効果を確認する試験でよく用いられる手法です。ウォッシュアウト期間を十分に設けて、持越し効果があらわれない試験計画を立てることが重要なポイントです。
同一被験者に2種類を飲用いただくことで、個人差の影響が大きい指標の評価を適正に行うことのできるメリットがある一方、並行群間試験よりも試験期間が長くなる可能性があること等がデメリットとしてあげられます。以下にメリットとデメリットの一例をまとめます。

■クロスオーバー試験のメリットとデメリット
<メリット>
・時期効果の打ち消し
 季節変動などで摂取時期によって効果が異なるという現象(時期効果)を打ち消すことができます。
・複数パターンの結果を得ることの可能な試験系
 仮に2種類の試験品AとBを比較する場合、同一被験者から2通りの結果(A→BもしくはB→A)を得る可能性ができます。
・2種類の試験品の効果を被験者単位ごと比較可能
同一被験者で複数の効果を確認するため、効果の個体差による影響を最小限に抑えることができます。

<デメリット>
・持越し効果の懸念
 先の摂取品が被験者の体内に残っている場合、正確な結果を得られないことがあります。
 そのためにも十分なウォッシュアウト期間を設けることは必要不可欠です。
・試験期間が長くなる
 ウォッシュアウト期間が必要となるため、単品の摂取試験よりも試験期間が長くなります。

食品の臨床試験のご相談は東京品川区 免疫分析研究センターへ

カテゴリ一覧へ戻る